路上のガム、取り続け20年 460万個超、マナー向上願う 専門業者の57歳男性
・繁華街や駅前などの路上には、吐き捨てられ、こびり付いたガムが点在している。 国内唯一の専門業者「ガムクリーン・カンパニー」(東京都港区)の執行役員宮本晴一さん(57)は、20年以上にわたりガムを取り除いてきた。その数は460万個を超える。「歩く人が気持ちよく一歩を踏み出せる環境をつくりたい」。自治体や商店街などから依頼を受け、街の美化に励んでいる。
・1月下旬、東京・六本木の交差点で宮本さんは慣れた手つきで地面を磨いていた。英国製の専用機器を使い、黒ずんだ箇所に約130度の蒸気を当て、洗浄液を噴射。ふやけたガムはブラシで軽くこするだけで溶け出す。1個の処理に要する時間は約10秒で、1日に最大1300個ほど除去できるという。
・「一度きれいにした場所は吐き捨てが減る」と宮本さん。20年前と比べ、ガムの生産量は約4割に減少し、吐き捨てられる量も減ってきた。それでも長年蓄積した黒ずみが至る所で目に付く。 長野市出身の宮本さんは、知人の出資者に誘われ、30代後半の頃にガムクリーン社に入社した。当時、正社員は宮本さんだけ。ガム清掃はボランティアが手作業でするのが主流で、予算を割こうという自治体は少なく、1年目の依頼は1件しかなかった。営業先で「ガムが付いていると転んでけがでもするのか」と聞かれたこともあり、「存在意義を否定された気持ちになった」と振り返る。
・地道にガム除去の必要性を説いて回り、関心を示す人は徐々に増えた。今では年間100件以上の依頼が舞い込むようになった。
・近年はアスファルトに代わり、ブロックやタイルで舗装された歩道が増えてきた。見栄えが良いだけに、汚れたまま放置されているのを見ると歯がゆい思いがする。「日本は箱物を作るのは得意だが、維持していくという意識は薄いのでは」
・新型コロナウイルスの流行でマスク着用が増え、路上のガムは格段に減った。「除去作業を見せることが啓発にもつながる」。マスクを外す生活が戻っても、吐き捨てが減ることを願っている。
1月29日
ガムクリーン・カンパニー
まちの美観を損ねるポイ捨てガム痕を、安全・簡単・完璧に除去するヨーロッパ生まれのシステムを日本に広める為にガムクリーン・カンパニーは誕生しました。
ネット上のコメント
・ところ構わずゴミやガムを捨てるマナーの悪い人って少なくないです。 もっと罰金制度などを強化しても良いと思っています。
・まずガムを取り除く仕事で生活できるほどガムが吐き捨てられている事に驚きました。若者のガム離れもありガムの売り上げは下がっているにも関わらず、綺麗にならないのはある一定の方が吐き出すのでしょう。
・この記事を読んだ率直な思いは、こういう業者さんの大変さを普段私も含め、どれだけの人が理解していないかだと思います。 わかっていたらやりません。
・これからもマナーは悪くなると思う。良くなる理由がない。いっそのこと、罰でもつくればいいと思う。
・ガム吐き捨てやタバコ吸い殻や空き缶空きペットボトルも含め、残念ですが国民のモラル向上や美化道徳の期待は難しく思います。よって、これら商品に予め「公共美課税」名目で、大きく課税し、その財源で公共美化の清掃業者の活動財源にすればよいと思います。逆に左記商品の消費者は公共の道路や公園などにこれら吐き捨てポイ捨てする権利を与えれば良い、とも考えます。
・1個10秒、金銭的なコストはいくらかかるのだろう。行政や商店街などがこの業者の委託して支払うコスト… きっちり割って吐き捨てた人にはらってほしいし、こういう仕事をしてる人たちがいること、吐き捨てたものがその後どの様に処理されてるか、どんどん発信していってほしい。
・民度が高いと言われている日本人のマナーに関しては、他国よりもマシといった程度のもので大して高くはないと思います。 これは路上のガム捨てに限らず、たばこや空き缶のポイ捨て、路上嘔吐など、早朝の状況を見れば明らかで、年齢に関係なく属性による偏りが激しいように感じます。
・最近も話題になったサッカーにおけるごみ拾い。素晴らしい事だと思うが、他人に褒められたり称賛される時だけでなく、普段から自分のやった後始末くらいは出来るようになった方が良いと思います。
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