社用スマホ転売で6億円着服──バンダイナムコはなぜ、社員の不正を防げなかったのか
・バンダイナムコホールディングスで衝撃の事件が発生した。子会社社員が会社の備品を無断で売却し、約6億円を着服していたことが、同社の調査で明らかになったのだ。同社は社員を懲戒解雇するとともに、損害賠償を求め、社員を相手取り、1月18日付で東京地裁に民事訴訟を提起した。社員による転売事件はなぜ起きたのか。同社担当者に経緯を聞いた。
転売したのは50代男性社員 機材の発注・管理を担当
・懲戒解雇されたのは、子会社に勤務する50代の男性正社員。2015年4月ごろから22年4月ごろにかけて、同社が保有するタブレット端末やスマートフォンなどのモバイル端末を、都内の中古端末販売店などに持ち込み、6億円の売却益を得ていたという。
・同社はゲームアプリの開発などを手掛けていることから、動作環境の確認やデバッグのために端末を大量に購入していた。男性社員は社内の備品の管理や発注を担当しており、現時点で約4400台以上の無断売却が判明している。
アナログ管理に原因か 担当者変更で発覚
・約7年という長期間に及んだ備品の無断転売。同社はなぜ見抜けなかったのか。同社担当者は原因について「管理システムと社内の体制に問題があった」と説明する。担当者によると、備品は社内の専用ツールで管理していたが、製品番号を手打ち入力するなどの比較的簡素なものだったという。そのアナログな仕組みを悪用し、男性社員は長きにわたって、虚偽の数値を入力。購入数と保管数が一致するように見せかけていた。
・管理体制にも問題があった。男性社員は発注や管理を行う業務を、一手に引き受けていたのだ。「組織規模が大きい上、業務も多岐にわたっていたため、結果的に備品の管理を男性社員に任せきりにしてしまった。管理体制が不十分だったのは間違いない」。同社担当者はこう説明した。1人の社員に任せていたことが、事態発覚を遅らせることにつながった。
・発覚のきっかけとなったのが、担当者の変更だ。21年度末に男性社員から業務を引き継いだ別の社員が、システム上の数値に疑問を抱き、会社に報告。社内で調査を進めたところ、疑惑が浮上し、その後の会社のヒアリング調査で、男性社員は事実関係を認めた。調査の結果、男性社員が着任した年と売却を始めたとみられる期間がほぼ重複しているため、着任早々からシステムの欠陥に気づき、売却を繰り返していたとみられる。
(略)
バンダイナムコホールディングス
株式会社バンダイナムコホールディングスは、バンダイナムコグループを統括している日本の持株会社。略称はBNHD。日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ。
・7年間で6億と言うと経費としても中々大きな金額だと思うのだけれど、その間他に気付く人間が居ない環境と言うのは異常。
・誰でも知っているレベルの財閥系の会社に勤務しており、海外の駐在事務所の経費管理を担当しています。毎月の収支報告を見ているとこれは公私混同しているのではないかというの経費が見受けられるので、これは何ですかと聞いています。そうするとこの報告書はチェックされているとの意識が現地に発生し、公私混同は減ります。前任がこのチェックがいい加減だったので、公私混同が多く見受けられましたが、チェック開始後、数か月で激減しました。現地での監査で同グループの別会社と会食したときに、時々、接待先として御社の名前をお借りしていますとの問題発言wがあり、それならわが社の場合もあるんだろうなと思いましたが、現地は現地での苦労があるので問い詰めることはしませんでした。
・長く同じ部署でやっている社員さんに多い危険な犯罪かもしれませんね。 特に購買や調達は、不正の温床になりやすい部署で、営業部門から見ると..そんなのよろしいのかな?と疑問に思われる部署だったりします。
・同じ会社内なら、ある程度は信頼関係の元に運営することもある。 それに発覚のリスクを恐れれば、簡単に不正などできないし、実際に今回も最終的には発覚している。倫理観のない人間が存在することを想定することは重要だけど、リスク管理能力が低くかつ倫理観のない人間の存在まで想定しなきゃならんとなると、経営者も大変だね。
・普通は備品は棚卸しで年に一度でも数が揃っているか確認する。 消耗品みたいな扱いだったとしたら、お粗末過ぎる。 購入時にも複数人で決裁するから普通は気づくはず。 普通は成り立たない不正だと思う。 ありえない。
・この手の犯罪は「1人の社員に任せていた」で信用したのがほとんどです。1年に一回は経理担当の上司、監査委員が帳簿、通帳の確認を見抜けなかったのが問題で経理担当は人事異動しなければ防げないと思う。経理に「信用、信頼」は必要ないと思って欲しい。一度通れば人間は魔がさします。
・現時点で4,400台だから、まだ未確認分があるのでしょう。内部統制の基本である職務分離が機能せず、個人裁量で何でもできる状態にあったということ。「開示すべき重大な不備」として有価証券報告書に記載されることになる。
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