地方議員の全国会議、旧統一教会側が関与 国会の議員会館でも複数回
・「全国地方議員研修会」という名称の会議が2015年以降、国会の議員会館などで6回開かれ、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の友好団体の幹部が関わっていたことがわかった。会議には地方議員が100人規模で参加。教団が重視する家庭教育支援条例を各地で制定することが呼びかけられ、参加者の中には地元での条例制定に尽力した議員もいた。
・朝日新聞が入手した会議資料では、主催は地方議員で作る「世話人会」と記されている。だが、「代表世話人」の中に教団信者がおり、各県の教団友好団体の幹部が会議の講師役や「代表世話人」を務めるよう議員に要請し、参加も募っていたことが取材で判明した。教団側の地方政界への働き掛けの一端が浮かんだ。
・参加した地方議員の政務活動費の収支報告に添付された資料や各議員への取材によると、初回は15年に東京のホテルで、18年の3回目以降は東京・永田町の議員会館で開かれた。
・各回のテーマは教団側が力を入れる家庭政策が中心で、全国の地方議員が百~百数十人ずつ参加した。初回と翌年の2回目では友好団体の世界平和連合の幹部が講演。3回目からは家庭教育支援条例を既に制定していた熊本、茨城、福井の県議らが経緯を報告した。
・20年の4回目以降はオンライン参加もあり、和歌山県議や富山市議らは、世界平和連合や同じく友好団体の国際勝共連合の県幹部に誘われ、地元の教団施設から参加していた。
・5回目に参加した群馬、滋賀両県議や静岡県内の市議は、会議の資料代を、友好団体の平和大使協議会の口座に振り込んでいた。
・福井県議会事務局は22年9月、会議を教団関連と認定。政務活動費で参加した元県議に指摘し、元県議は県に返納した。滋賀県議も政活費を返納した。
・朝日新聞が確認した各回のプログラムでは毎回、講演者などに自民党の国会議員の名前があった。うち2人は取材に、会議を教団関連として党の「点検」で報告したと答えた。1人は教団の、もう1人は世界平和連合の渉外担当者から誘われたと取材に答えた。
・会議当時は北海道議や県議で、現在は国会議員の4人も、「世話人」などに名を連ねていた。
・会議に参加した福井の元県議は研修会後、県議会で同条例の検討会議を作り、会長に就いていた。「世話人」に名があった道議(当時)は20年、地元で家庭教育支援条例の制定をめざす会を設立し、会長になっていた。
・22年9月まで信者で、「代表世話人」だった静岡県議は「教会や勝共連合、平和連合の人が運営に関わっていた。教会の人だけでは広がりがなくなるので、一般の議員さんにも多くお手伝い頂いた」と話した。教団元幹部の一人は「教団は会議をサポートしているが、議員が主催という建て付けにしている」と話した。
■国際勝共連合、世界平和連合、平和大使協議会のコメント
・国際勝共連合と世界平和連合は取材に、いずれも魚谷俊輔事務総長名で、「地方議員有志による『世話人会』が主催しているもので、地方自治が抱える政策課題についての調査研究などの趣旨で行われていると承知しているが、あくまで非公開の会合なので詳細な内容等については回答を控える」と同じ文言で答えた。
・平和大使協議会も魚谷事務総長名で同趣旨を答えた上で、資料代の振込先だったことについて「世話人会から相談を受け、資料代の一時的な受取窓口として口座をお貸ししたことがある」とした。
■旧統一教会のコメント
・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は取材に、「特定の政党や政治家との関わりを組織的にもたないスタンスだ。信者個々人の政治活動にも関与していない。世界平和連合か国際勝共連合にお尋ねください。家庭連合からの回答は控える」とした。
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〈家庭教育支援法・同条例〉自民党内で検討された法案では、国が家庭教育支援の基本方針を定め、生活習慣を身につけさせるなどの家庭教育における保護者の第一義的な責任を明記している。法案の趣旨を先取りした条例は2012年の熊本県を皮切りに10県6市で制定された。家庭教育は教団側が重視し、教団友好団体が国政選挙で自民党国会議員に示した事実上の「政策協定」となる推薦確認書の項目にも、同法制定が含まれていた。「国による家庭への介入」という批判が根強く、法案の国会提出には至っていない。
朝日新聞社
1月3日 https://news.yahoo.co.jp/articles/bb7761aad71fedc331230fa6aa1697e3e7a3057e
旧統一教会問題
旧統一教会問題(きゅうとういつきょうかいもんだい)または統一教会問題は、世界平和統一家庭連合(旧世界基督教統一神霊協会)を巡る社会問題である。2022年7月8日に発生した安倍晋三銃撃事件を発端にマスコミの注目を集めるようになった。
ネット上のコメント
・教団が重視する家庭教育支援条例を各地で制定することが呼びかけられ、参加者の中には地元での条例制定に尽力した議員もいたとの事であるから事は重大である。 資金(お金)だけでなく政作にまで直接的に入り込んでいた証左。 市議が平和大使協議会の口座に振り込んでいたとあるが、平和大使協議会が関連団体と言う事は以前から周知の事実。 朝日新聞が確認した各回のプログラムでは毎回、講演者などに自民党の国会議員の名前があったとあるが、資金源になっている事も明らかである。 詳細を今後報道願いたい。
・出席した地方議員の名前、都道府県や市町村を発表すべきだ。そして新聞テレビはそれを視聴者や読者に情報として伝え、出席議員全員に見解を尋ねなければいけない。
・ある意味、凄い団体だなと思う。たかだか、15万人の統一教会がこれだけ政治の世界に足を突っ込んでたくましくも、海千山千の議員先生たちをリードしてきたという事実には本当に驚きでしかない。
・今の日本では選挙で民意を反映させるだけでなく、選挙で当選した議員に働きかけを行って自分達の主張や有利になる様に持っていけてしまう。 後者は明らかな後出しジャンケンになるので、選挙の時に候補者はどういう主張を持っていて、どういう団体に後援されてるか、どういう団体の会合に参加しているのかを明確にすると共にマニュフェスト以外の事はしない(緊急事態を除く)などの縛りを設けるべきだと思う。
・信教の自由を楯にしているが、統一教会問題では信教にも悪があるとわかった! 普通の宗教ではないよな。信教の自由を持ち出したらなんでもOKだと思っている宗教団体は、日本国憲法を悪用しているだけ。きっちり取り締まらないと日本人の自由な生き方を阻害するだけ。 政治と宗教を今こそ切り離すべき!どんな宗教でもだ!
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