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1、NFTってそもそも何?
今、しきりにNFT、メタバースという言葉をネット界隈で目にしますね。
なんだか良く分からないけどちょっと気になる・・・という人も沢山いるのではないでしょうか。
私も少し興味があったのですが、しかし、仮想通貨さえ購入したことがなくデジタル関係で通貨だったり、商品自体がデジタルだなんてどういう世界かさっぱり想像もつかず、どうしよう・・・と迷っておりました。そんな私が、思い切って今話題のN F Tに挑戦してみました。
まず最初に、wikipediaでNFTを調べてみると・・・
「非代替性トークン(ひだいたいせいトークン、英: non-fungible token、略称: NFT)とは、ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデータ単位である[1]。NFTは、画像・動画・音声、およびその他の種類のデジタルファイルなど、容易に複製可能なアイテムを一意なアイテムとして関連づけられる。代替可能性(英語版)(英: fungibility)がないという点で、NFTはビットコインなどの暗号通貨とは異なる。」
とあります。
うーん・・・要は、実際の物販サイトのようにデジタルで何かを並べておけばそれを購入・そして投資をしてくれる誰かが世界中のどこかにいるということでしょうか。
NFTが売れたとして有名なのは、芸術家で有名な韓国女優のク・ヘソンさんが自身の絵画を出品し、約2日間で2000枚を完売させたとか、俳優の香取慎吾さんのアート作品をチャリティで出品したという話を聞きます。でもそれは、芸能人・有名人の話。単なる一般人の私には縁がない話かも・・・。
しかし一方でこのような一見するとこのような価値があるのか無いのか?どうなのか良く分からない(失礼ながら)ピクセルアートが180万円相当で売れたとかという話もあったり。
ひゃ・・・180万円って言ったら結構有名な画家さんの絵画レベルなのでは?
まあそれはおいといて。
どんどん調べていくと、なんと78億円相当で販売された希少価値のあるデジタルアートさえあるという噂もあります。
なんだかよく分からないけど、もしかしたらすごい一攫千金を狙えるかもしれない!と、つい興味を持ってしまいますね。というわけで、どうせこんなの無理に決まっているだろうと最初から諦めず、まずはチャレンジしてみることにしました。
2、さて何を出品しようかな・・・?
しかし、有名人でもなんでもなく、さらに言えば芸術的なデジタルアートを作成することもできない私が、『一体何を販売すれば良いのだろう・・・!?』と悩みました。デジタルでイラストを作れるぐらいだったらそれを仕事にしているだろうし、もし仕事で作ったとすればクライアントさんに納品しているわけであって、それは自分の作品であっても権利が自分にはない。
そこらへんの権利関係の処理ってどうなるのかなあ・・・?と悩んだ結果、試しに自分の撮影した風景写真を出品してみることにしました。
「そんなものを?」と思われるかもしれませんが、他の外国人の方の中には、これを一体誰が欲しがるのだろうか?と思われるような、普通の家族スナップ写真をスキャンして販売している人なども見受けられました。もちろん、素晴らしいアート作品も沢山出品されておりますが、著作権が完全に自分のみにある趣味で作ったアート作品が沢山P Cに眠っているという人はあまり多くないと思います。まあ世界には色々な方がいらっしゃいますので、「まずは試しに」程度で初めてみるのも悪くないと思います。
といいつつ、中にはこのように、「色」を販売しているユーザーもいるぐらいですが・・・
これは・・・果たしてこの人に完全に権利があるってことでいいのかな?
色というのは誰かに帰属する代替不可能なデータ単位なのか?
N F Tとはいわゆる代替不可能なブロックチェーン(改ざん不可能に暗号化されているデジタルデータ)ですので、この色をもし購入すれば、他の人は一切この色をデジタル上で使ってはいけないということになります。この色をどうやって作成したのかは分かりませんが、画像ソフトのどこかの隙間を狙ったのか?
うーん・・・まあ他人が出品している作品のことで悩んでも仕方ないですね。というわけで、まずは『何を売ればいいか問題』はあまり深く考えず、とりあえずは登録してみることにしましょう。権利関係に関してはいわゆる著作権・肖像権・商標権など日本の法律的に言えば細かく色々とあるはずなのですが、そこを全ユーザーがクリアしているかどうかは不明です。一応、日本人が海外または海外サイトで違法な行為をしても日本の法律に基づき罰せられてしまいますので、バレなきゃO Kとは言わず、そこは一応クリアした作品を選ぶのが懸命ですね。
3、いよいよN F Tサイトにアクセス
さて、NFT出品ができる海外サイトは
OpenSea
Rarible
Makersplace
GhostMarket
SuperRare
Valuables
といくつかあるのですが、初心者が利用すべきサイトは「Open Sea」(https://opensea.io/)というサイトがお勧めです。日本にもコインチェックNFT、nanakusaとサイトがありますが結局は外国人向けに販売するので、最も浸透している海外サイトに登録しておき、N F T販売というもの自体に慣れておくのが良いかと思います。OpenSeaは現在世界中で最も利用者が最も多く有名です。それだけ埋もれてしまうという可能性もありますが、他の海外サイトはとりあえずさておき、最も有名どころをまずは攻めてみるのが王道です。実際、このサイトであれば全く初心者の私でさえ2日後には無事出品できていたので、それだけ操作が簡単と言えるでしょう。また、後述しますが当然、こういったサイトを使って何かを販売しようとするには取引手数料が必要なわけですので、あまり手を広げすぎても時間も初期投資もかかってしまうのが現実です。
ということで、OpenSeaを使ったN F T販売にチャレンジしてみましょう。
OpenSeaと互換性の良いブラウザはGoogle Chromeです。アップルストアからダウンロードできますのでGoogle Chromeをインストールしましょう。
次に、ChromeからOpen Seaにアクセスします。サイト内に自分のアカウントを作成しましょう。
手順はこちら。
- 「My Account Settings」を選択
- 「Sign In」をクリックしてMetaMaskアカウントを接続
- 「署名の要求」画面に移動後、「署名」をクリック
- ユーザー名とメールアドレスを登録・認証
重要なのは次です。自分の出品した作品を販売・取引するのは現金ではなく仮想通貨ですので、取引専用のウォレットが必要です。
OpenSea が推奨しているのはメタマスク(https://metamask.io)という、ブロックチェーンの通貨やNFTを一括で補完・管理できるソフトウェアウォレットです。日本語対応にもなっているのでこれを選ぶのが無難でしょう。メタマスクはGoogle chromeからダウンロードできます。
タヌキマークが目印です。
4、仮想通貨ウォレットを準備
次に、メタマスクに仮想通貨を送金します。OpenSeaで売買取引をするには、ガス代と呼ばれるいわゆる取引手数料が必要ですので、まずはこのメタマスクにいくらか仮想通貨を入金しなければいけません。メタマスクは、イーサリアムを推奨しておりますしOpen Sea自体、イーサリアムという通貨で取引されている作品が多いので通貨はこれを選びます。メタマスクというウェレットに仮想通貨を入金しておかなければ出品・販売することができません。
さて、メタマスクへの入金の際に利用する取引所は、ビットフライヤーがお勧めです。というのは、メタマスクで利用する通貨イーサリアム(ETH)は、日本円で購入しようとすると現在、1ETHにつき24万円〜30万円です。仮想通貨取引に興味があり、イーサリアムで一攫千金を・・・と狙っている人ではなく、このメタマスクに入金する目的であればあまりここで初期に大金を投入するのはやめておきましょう。
ちなみになぜビットフライヤーをお勧めするかとうと、ビットフライヤーであれば、少々の送金手数料はかかりますがサイトも分かりやすく、0.001という単位(5000円〜7000円程度)で購入できますし、日本人電話サポートも受けられるので安心だからです。ちなみに某他の仮想通貨取引所では少数単位では購入できない場合もあります。要は1E H T単位からではないと購入できないという・・・。ちょっとリスクがあるのでそこは、多少の手数料を払ってでも分かりやすく取引ができる取引所が無難です。
では、ビットフライヤーにログインしましょう。まだアカウントを持っていないという方は、簡単に本人確認をしてすぐに口座開設できます。
さて、これがログイン後の画面です。『販売所』からOpenSeaに出品するためのウォレットであるメタマスク(Meta Mask)に通貨であるイーサリアム(ETH)を選択し、日本円で購入します。
ビットフライヤーにログインすると販売所がありますので、そこでイーサリアム(ETH)を選択しましょう。購入するには、ビットフライヤーに日本円を入金する必要がありますが、まずは私のように1万円以内で試してみるのをお勧めします。0.001E T Hで充分です。
銀行振込でビットフライヤーに日本円を入金し、無事イーサリアムを購入できたら次は、メタマスクへの送金です。
OpenSeaのサイトでウォレットとしてメタマスクを選択すると、このように送金アドレスが出てきます。クリックするとそのアドレスをコピーできます。
そしてまたビットフライヤーに戻り、『入出金』→『送付』→『アドレス登録』に進みます。
アドレス登録で、先ほどOpenSea内に作った自分用のメタマスクアドレスを登録すると、それで取引用のイーサリアム入金は完了です。
このように仮想通貨イーサリアムがメタマスクに入っており自分のウォレットが完成しています。
アドレスを選択すると、いくら送付したいか?の画面が出てきますので、そこで自分の入金金額に見合った額を入力していきます。「0.001ETH」で充分だと思います。
Open Seaに戻ると無事、自分のウォレットにビットフライヤーから送金されたE T Hが入っているのを確認することができます。
5、いよいよ出品!
ここでやっと、自分の出品したい作品のコレクションを作りしょう。
作品は、冒頭でも申しましたが自分に著作権のあるものでなんでも良いです。デザイナーさんが作ったオリジナルぼ絵画なども良く見ますね。
ちなみにカテゴリとしては『美術』『収集品』『ドメイン名』『音楽』『写真』『スポーツ』『トレーディングカード』『ユーティリティ』『仮想世界』とあります。
他のものは何歩か譲って分かるとして、スポーツってなんだ?と思い出品されているものを見に行ってみると・・・スポーツにまつわるデジタルアート作品が販売されていました。
また『ユーティリティ』の中には、一体何に使うものなんだかさっぱり想像もつかないものも出品されており、なかなかマニアックな世界であることも確かです。何か不思議な形のものが15秒間ぐらいの動画で動き、最後は爆発するというようなアート(?)がかなり強気なUS.500ドルぐらいで販売されていたりと・・・。うーん。でも、これだけ出品者がいるのですから何かこのサイト、もしかしたらそれこそ爆発する可能性を秘めているのかもしれません。逆に、どんなお金持ちがなんの目的でコレクションするのかなあ?と想像しながら楽しむのも良いかもしれませんね。
さて、話は戻り、このN F Tという不思議なデジタル世界にいよいよ進出しましょう。
自分の作品を出品・販売です。
画面の右上、自分のアカウントの横にある『create』というボタンを押すと、自分の出品したいデジタルデータをアップロードすることができます。このような画面になりますので、どんどんアップロードしていきましょう。アップロードはとても簡単で、ファイルをドラックすればできますし、アップしたファイルには分かりやすいように名前をつけておくと良いでしょう。コレクションを作る際に記入しなければならない必須事項はそれだけです。
データファイル形式は問わないようですのでどんどんサクサクとアップしていき、『collection』を充実させていきます。
ある程度アップロードが終わったら、いよいよ、出品作業です。
『My Collections』の中からアップロードした作品を選び、右上にある『Sell』のボタンを押します。
するとこのように、自分の作品に値段をつける画面が出てきます。
ここでは「0.1EHT」と設定しておくことにします。
そしてスクロールしていくと、出品確定「Complete listing」のボタンがクリックできるようになります。
このボタンをクリックすると、MetaMaskのマスコットキャラクターが出現し、その後、出品したデジタルアートを売りに出すことに対する署名が求められる画面が出現します。
この署名、長い数字とローマ字の羅列が並んでいるので何か意味があるのか?と解読してみようとしてみましたが当然解読はできず・・・これがいわゆる、世界に一つしかないデジタル資産に紐づけられたI Dのようなものなのでしょう。
「もしも売れたときにこの数字が必要なのかも?」と思い、一応はコピーしてエクセルデータにまとめておこうとしましたが、何千点もの出品をしている人も中にはいる中、出品者側としてこの数字を手動で保存するのは非常に手間がかかりますので途中で諦めました。恐らくサイト側で自動的に紐付けてくれているのでしょう。
署名をクリックすると、出品完了です。
これで他のユーザーから見れば、自分の作品が『Buy Now』の状態になります。
出品期間はデフォルトでは7日間になっているので、そのように設定しておりますが今のところ、どこにも宣伝しておらず放置しておりますので、全く売れてないようです。まさか友達に「私の作品をN F Tサイトに登録した上、仮想通貨で購入して!」と頼みこむわけにもいきませんし、このまま世界のどこかの誰かが見つけてくれるのを願い、ひっそりと待つしかないのかもしれません。
いくつかの作品(風景写真)に「favorite」ボタンがついているのですが、なかなか購入には至っていただけないようで・・・。世界中の数あるハイレベルなデジタル作品の中から、「世界に一つの価値のあるもの」として認定されるにはそれなりにハードルが必要なのでしょうね。
ちなみに、Facebookにアカウントを持っている人は、Facebookの中には沢山のNFTコミニティがありますので、もしよろしければそちらで他の人がどんな作品を出品しているのか参考にしてみるのも良いかもしれません。ただ、英語ならばまだしも何しろ世界中の人のコミニティですので、全く意味不明のものもあれば、ほとんどが宣伝目的だったりしますのでうっかりクリックして、「なんだこれは?」というものを購入してしまったりしないようにしましょう。
日々、色んな作品が宣伝されておりますが、何しろデジタルですので既に見ることができてしまうわけですし、その作品がいいと思えばなんならスクショしてしまえば一応、「手には入る」わけで・・・。
しかも、これだけの手の込んだ作品を作れるのであれば何かその技術を仕事に活かした方がいいのでは?と思えるぐらいレベルの高い作品もあったりして、まだまだ供給過多な市場なのかなと思いました。
6、さて、NFTでの一攫千金を狙い、出品してみた感想としては・・・
まだ日本ではそれほど浸透していないサービスですので結果は分かりませんが、「もしかしたら世界の誰かに自分の才能が認められて一気に数億円・・・とまではいかなくともいくらかラッキーでお金が稼げるかもしれない!」などとあまりに過度に期待しすぎずにスキマ時間でやってみるのが今のところはいいかもしれませんね。
売れるか売れないか分からないというのもありますが、まず
- 取引き自体が仮想通貨なので少額とはいえある程度の初期投資が必要
- どうやって宣伝すればいいのか?さっぱり分からない
- YouTubeのように動画に広告がついているなどというはっきりとした収益構造が明確でないため、頑張れば頑張るほど儲かるという構造がまだ見えてこない
のが懸念点です。
でも、新しいことには常に不安もつきもので、なんだか良くわからないからと言って傍観しているうちにあの時やっておけば良かった・・・と後悔するよりは少しづつ時間を見ながら、副業のつもりで試してみても良いかもしれません。でも、高額で売れるはずだろうと予想してアートを制作するのも、宣伝するのも非常に時間と手間がかかりますので、1日何時間も頑張った割には全く稼げなかったという結果になる可能性もあります。
かといって、サラっとチャレンジしてみたラッキーな話もあったり。
日本で一番有名なN F T成功談といえば小学校3年生の男の子が夏休みの自由研究として書いてみたピクセルアートが80万円相当で売れ、それが転売されて結果的に380万円の値がついたという話ですが、それ以外はあまり高値で売れたという聞いたことがないところを見ると、そんなに誰しもが簡単に成功するものでも無いのかもしれません。
やはり外国人向けに販売した方が得策かなと思いますので、『kimono』とか日本独自のもので調べてもみましたが、手が混んでいる割には値段が数千円程度しかついてなかったりと、なかなか難しいものです。
ですので、本気でこれで稼ごう!とはなり過ぎず、まずはちょっとした暇つぶし程度ではじめてみるのがいいかもしれないですね。「NFTってどうなの?」と聞かれた時の話の種にもなりますしね。
ちなみにTwitter創業者ジャック・ドーシー氏が15年前に行ったTwitterの初投稿のデータは、オークションにかけられ3億円相当のデジタル資産として落札されたそうです。Twitter創業者のTwitter初投稿ともなれば、確かにそれはプレミアムなデジタルデータということになるかも・・・。
そんなプレミアムなデジタルデータを生み出してみたいものです。
それでは!