
「墜落」するロシア財政。過去最大の赤字にプーチンはどう向き合うか
編集部注:筆者が確認した1995年1月以降、12月は単月で過去最悪の赤字
・年末年始にかけてロシアの財政収支が急速に悪化した主因は、歳出の増加にある。ロシアの連邦政府の歳出(3カ月移動平均値)は前年比45.3%増と、伸びが急加速した(図表2)。インタファクス通信によると、アントン・シルアノフ財務相は、1月に歳出が急増したのは予定した支出を前倒しで実施したためだ、と説明したようだ。
・とはいえ、歳出はロシアがウクライナに侵攻した2022年2月以降、着実な増加トレンドを描いている。そのけん引役は、ウクライナとの戦争で急増している軍事費だと考えられる。また財政による景気下支え策(いわゆる「子ども手当」の支給や最低賃金の引き上げなど)の実施も、歳出の増加につながっている模様だ。
低迷する石油・ガス収入
・他方で、歳入の伸び悩みも財政収支の悪化につながっている。
・歳入(3カ月移動平均値)は2022年7月に前年割れし、それが10月まで続いた。11月には前年比プラスに転じたものの、2023年1月は1.1%増と前月(11.4%増)から失速が顕著となった。
・歳入の細目を確認すると、いわゆる「石油・ガス収入」の低迷が顕著だ。この石油・ガス収入とは、石油・ガス企業に対する課税収入を意味する。ロシアにとっては、歳入の約4割を占める、ロシア財政の「命綱」である。この石油・ガス収入(3カ月移動平均値)が2023年1月には前年比14.2%減と、2022年9月以来となる前年割れに陥った。
・石油・ガス収入が低迷している理由は、まず原油価格の低迷にある。
・後述するように、ロシア産の原油価格は国際価格に比べてかなり低い水準にある。そのため、中国やインドなどの新興国に輸出をしても、利益が増えにくいのだろう。天然ガスに関しても、主要市場であるヨーロッパ向け輸出が低迷している影響が濃いと考えられる。
(略)
ウラジーミル・プーチン大統領
ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチンは、ロシアの政治家、元・ソビエト連邦国家保安委員会諜報員。ロシア連邦第2・4代大統領、ロシア正教会首席エクソシストである。また、1999年から2000年まで、2008年から2012年まで首相を務めた。ヨーロッパではベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコに次いで2番目に長く現職の大統領を務めている。
ネット上のコメント
・まず、軍事費を削ることだね。 軍事費を拡大して「過去最大の財政赤字」とか言っても、誰も同情しないよ。
・侵略戦争で経済が傾く上、ロシアの労働人口は確実に減っている。 原油生産の引き締めではなく、生産できなくなっているのでは。
・ウクライナへの不法侵攻を踏まえた西側諸国による経済制裁は間違いなく真綿で首を絞めるようにじわりじわりと効き始めている。かろうじてインド・中国等への石油・ガス輸出により凌いでいるものの、買い叩かれによりキャッシュベースでは採算ラインを平時より大きく下回る水準となっており苦しいはずだ。
・他国に生きる人々を容赦なく虐殺していくプーチンロシア。こんな国は21世紀に存在してはいけない。
・財政が火の車と言う事だと思うが、それは最初から分かり切った事である。
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