ハリポタ世界のゲーム発売、原作者めぐる議論が白熱
スポンサーリンク
スポンサーリンク

ハリポタ世界のゲーム発売、原作者めぐる議論が白熱


記事によると…

ステファン・パウエル、ゲーム記者

・英作家J・K・ローリング氏が創造した魔法使いの世界を舞台にしたアドベンチャーゲーム「ホグワーツ・レガシー」が発売され、インターネット上で激しい議論が交わされている。 ゲームの世界を自由に動き回れるオープン・ワールド形式のこのゲームは、小説「ハリー・ポッター」シリーズや映画のファンにとって、長い間待ち望んだものだった。 一方で、トランスジェンダーの人々に対するローリング氏の意見を受け、このゲームをボイコットするよう呼びかける声もある。 すでに議論を呼んでいるものの、「ホグワーツ・レガシー」は2023年最大のヒットになるとみられている。

・「ホグワーツ・レガシー」は、プレビュー版のプレイ実況配信の視聴者数がすでに最多記録を更新。ライブ配信サービス「Twitch」では、このゲームに関するコンテンツを一時130万人が視聴した。 ゲームをプレイすることが、自動的にローリング氏の主張を支持していることにはならないと主張し、ボイコットに反対する人もいる。 プレイヤーはこのゲームで、ハリー・ポッターたちが通った学校「ホグワーツ」に通うことになるが、時代は1800年代へと大きくさかのぼる。

・ほうきに乗ったり、魔法をかけたり、ホグワーツ城を探索したりできるほか、巨大なクモと戦う場面や、身に着ける帽子やスカーフなどを集めるといったイベントもある。 ゲームに対する評価はおおむね好意的で、総合レビューサイト「Metacritic」では、プレイステーション5版の評価は86%だった。

・一方、英紙ガーディアンのゲーム編集長を務めるケザ・マクドナルド氏は「この作品の魔法はゲーム設計からではなく設定から引き出されている。ゲーム設計はそれなりだが、素晴らしくはない」と、他よりも冷静に解説している。 また、同ジャンルの他のゲームとあまりにも似ているため、特に傑出したものにはならないと指摘。「あなたがまだ魔法ワールド(「ハリー・ポッター」フランチャイズの呼称)の魔法にかかっているなら、魔法のような瞬間と設定は響くだろうし、そういうあなたにとって、これはありきたりのゲームにはならないはず」と述べた。

・ゲームサイト「IGN」でレビューを書いたトラヴィス・ノーサップ氏は、「この作品は、魔法ワールドの興奮と驚異を余すところなく表現している。印象深い新キャラクター、難易度の高い繊細な戦闘、そして素晴らしく完成度の高いホグワーツ学生ファンタジーで、何十時間もコントローラーを手放せなかった」と語った。 ノーサップ氏は同作に10点中9点を付けており、技術的な問題や凡庸なメインストーリー、敵キャラの乏しさなどを欠点に挙げた。

・私自身、35時間かかるとされるメインストーリーの3分の1ほどを終えた時点で、細部へのこだわりはさすがで、ホグワーツでの生活のシミュレーションとして本領を発揮していると感じていた。ただし、ゲームプレイには繰り返しの要素が多い。 このゲームの製作者が、設定を今の世の中に合わせようと懸命な努力をしたのは明らかだ。プレイヤーが操作するキャラクターでは、あらゆる民族的背景を選ぶことができる。操作できないキャラクターについても、世界各地の人々が用意され、同性愛者やトランスジェンダーの人々の姿もある。

・しかし、この作品がこの世界の生みの親に近すぎると言う一部のプレイヤーは、それでもこのゲームを評価しない。 発売の数週間前には、今作に参加した俳優のセバスチャン・クロフトさんが、作品から距離を置いた。 クロフトさんはツイートで、「このプロジェクトには3年前に参加した。その頃はハリー・ポッターが自分のすべてで、この魔法の世界で育ってきた。J・K・ローリング氏の主張を知るずっと前のことだ。トランス女性は女性で、トランス男性は男性だと、心の底から信じている」と述べている。

・クロフトさんは、性的少数者(LGBTQ)を描いたドラマ「ハートストッパー」にも出演している。 そして、この作品にまつわる議論の大半が、ボイコットの呼びかけに関するものだ。 トランスジェンダーの権利活動家、エヴァ・エコーさんは、LGBTQ+コミュニティーがこの件についてどれほど強い気持ちを抱いているか、理解するべきだと指摘した。

・「このゲームを買うのは、トランスジェンダーの人々の命よりもゲームが優先すると、そうはっきり言うに等しい」と、エコーさんは述べた。 逆にこのゲームをボイコットすれば、「このゲームにも、J・K・ローリング氏にさらに大きな影響力発揮の場を与えることにも、我慢がならないという非常に明確なメッセージが発信できる」と語った。 ユーチューバーで、Twitchでもゲームのライブ配信をしている「ザナ(Zannah)」さんも、このゲームをボイコットしている1人だ。 ザナさんは、トランスジェンダーの友人がこのゲームについて話し始め、支援を求めてきたと話した。

・「トランスジェンダーの人々は、友人やアライ(ally=理解・支援者)にこのゲームをプレイしないよう呼びかけている。このゲームをプレイすることは、彼女が創った世界で遊ぶことで、J・K・ローリング氏を金銭的に支え、彼女の社会的な地位を上げることになるからだ」 「この作品の影響を受ける人の話を聞けば聞くほど、自分たちはこれでひどい被害を受けると友達が話すゲームについて、自分がプレイする意味がどんどんなくなっていった」 しかし、Twitchでの記録が示すように、デジタルのホグワーツでの生活に浸かりたいという声は大きい。

・米オハイオ州在住のコンテンツ・クリエイターで、ゲームの実況配信をしている「ミランダロリアン(Mirandalorian)」さんは、すでにプレビュー版をプレイしたという。 ハリー・ポッター作品で育ち、魔法ワールドは「現実逃避の場所」だったというミランダロリアンさんは、「ノスタルジーは強力な感情なので」、「ホグワーツ・レガシー」の発売を楽しみにしていた。 一方で、このゲームを公然とプレイするのは不安だし、ためらわれると、ミランダロリアンさんは認めた。 「誰かを孤立させたり、気持ちを傷つけたりするのは絶対に嫌なので」と、ミランダロリアンさんは話した。 ミランダロリアンさんは、ゲームについて賛否があること、特にこのゲームをプレイすることがローリング氏の発言を支持することに等しいのかという議論が、「大勢にとって素晴らしい体験になるはずのものに、大きな影を落としている」と語った。 「小説が発表されて20年たった今、(ハリー・ポッターの)世界は違うパラダイムにいると思う。

・もうJ・K・ローリング氏のものではなく、コミュニティーのものだ」 「ローリング氏が多少関わったとしても、このゲームは監督や俳優、制作陣のビジョンであり、彼らが息を吹き込んだものだ。今では生きた世界になっている。そのことを認めないといけない」 ローリング氏は昨年10月、「大勢があなたの本を買わなくなった」と言われたのに対して、「最新の著作権料の振り込みを見ると、痛みはかなりすぐに消える」とツイート。自分の発言内容が読者や視聴者を遠ざけてはいないことは、自分の収入からわかるという意見を示した。 ローリング氏は、トランスジェンダーの人々が性別で分けられたスペースに立ち入るのを認めることに反対している。同氏のこうした発言が、トランスジェンダーの人々の「アイデンティティーを抹消する」ものだとの批判が集まっている。

・一方でローリング氏はトランスジェンダーの権利は支持していると発言。こうした人々が差別や虐待から自由になるよう願っていると話している。

(英語記事 Hogwarts Legacy game comes out amid online debate)

2月10日

ハリポタ世界のゲーム発売、原作者めぐる議論が白熱

ホグワーツ・レガシー

 

ホグワーツレガシー』は、ハリー・ポッターの小説で初登場した世界を舞台とする、没入感の高いオープンワールド・アクションRPGです。

 

ネット上のコメント

ハリポタよりドラゴンランスのゲーム作ってくれんかな バルダーズゲートみたいな感じで

発言の意図としては同性愛を否定はしないが従来の男性、女性と言われる区分も尊重すべき、と受け取れる。 批判の的になるんだな、それでも。 それでホグワーツレガシーやるなってのはローリング氏のアイデンティティを認めないって事だろ。 自分等が望むように認められないから相手の全てを認めないってどうなのよ? 少なくともローリング氏は全否定はしてないぞ。 こんなん一生溝埋まらんわ。 裏で動いてるロビイスト、鬱陶しいな。

まだそんな議論してるの?この作者が本当に差別主義者なら、世界で最も有名な魔法使いをゲイに設定しないでしょうに…。

「また面倒くさい連中が騒いでる」って認識でおk?

 

こんな記事も読まれています



スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう